ペイサーズ,NBA

優勝以外で成功となるのはどこまでか

前にペイサーズが優勝できない理由みたいな記事を書きましたけど。
その続きのような記事です。

 

 

その記事を見ると
「ペイサーズが優勝できないのはタンクをしないから」
って感じに見えますけど、そういう意味ではなく。

 

まぁ、なんていうか。
それがこの記事にも関わってくるんですが。
目指しているところが曖昧というか、多くのチームはよくなろうとするのは当然だと思うんです。

 

 

ペイサーズもそういう
「少しでも良くなるようにがんばろう」
とやっているチームだと思います。

 

でも、少しでも良くなることで、その先に優勝が待っている可能性はとても低いわけです。
NBAには30チームいますけど、その30チームが
「少しでもよくなろう」
とやっているのなら、優勝できるのは確率的に30分の1でしかないです。

 

ただその30チームのうちに、何チームかは
「少しでもよくなろう」
ではなく
「優勝の1点だけ狙おう」
というスタイルのチームがあるのなら
「少しでもよくなろう」
とやっているチームは、優勝できる可能性は低くてあたりまえだと思います。

 

 

で、今回は、じゃあNBAの成功したチームっていうの?
そういうのはどこまでが当てはまるのか。
それを考えてみようと思います。

 

優勝の1点だけなら、NBAで成功したチームは1チームだけになってしまい。
残りの29チームは、みんな失敗な感じになりますけど。
実際はそこまでひどいわけでもない気がします。

 

 

ただこれは、やっぱりチームへの期待値そこからの結果だと思うので。
優勝を求められているチームが、プレイオフでベスト4止まりだと残念だと言われると思いますし。
でもプレイオフも厳しいと思われていたチームがプレイオフでベスト4までいけば、大成功だと思います。

 

 

ただそれでもNBAでベスト4。
ここまでいけば、少なくとも失敗と言われることは少ないというか。
強豪チームとして見られるはずです。

 

26チームが負けて、4チームだけがいけるわけですから。
つまりイースト2チーム。ウエスト2チーム。
ここらへんは、NBAで成功したシーズンといっていいように感じます。

 

 

ただ、そのベスト4を目標だとしているチームは少なく感じます。
プレイオフに行くのが目標としているチームは多く感じますが。
プレイオフに行った後…そこでの目標はかなり適当な気がします。

 

ペイサーズは毎回プレイオフ1回戦負けでしたから。
ペイサーズは
「プレイオフ1回戦突破が目標」
なんて言われていたときもありましたけどね。

 

 

もしベスト4が成功とするのなら、30チーム中26チームが失敗となるわけで。
4チームに入るのも大変に感じます。

 

でも、多くのチームは優勝は無理でも、ベスト4ならいけそうに思っているチームは多そうです。
ペイサーズも一時期はビッグ3のヒートとベスト4までいっていた時期がありましたからね…。

 

 

 

 

 

目指すものが違うと、補強も変わる

目標がどこになるのかで、補強というのは変わってくると思います。

 

多くの人は
「少しでも戦力アップすればそれでいい」
と思いがちです。
これはスポーツでは、ファンの9割はそういうことを思っている気がします。

 

それはまぁ、ファンは結局他人事ですから。
運営にお金を払っているわけでもないですし、失敗しても仕事がなくなるわけではないので。
真剣に考えないので、単純に
「少しでもよくなればいい」
って思考になると思います。

 

 

ただ、まぁ、TVゲームのドラクエとかやったことがある人なら、なんとなくわかる話だと思いますけど。
ドラクエといえば、ひのきの棒とかいう武器がありますよね。
一番弱い武器と言っていいのかな、基本攻撃力が+2な気がします。

 

で、そこからどの武器に変えるのかって話になります。
スポーツでいえば、多くのファンは
「少しでもよくなればいい」
って考えの人が多いですから。

 

 

ひのきの棒よりは、こん棒のほうが攻撃力が高いので。
ひのきの棒からこん棒になればいいっていうのがスポーツでの考え方だと思います。

 

でも実際にドラクエをやったことがある人なら、ほとんどそうだと思うんですが。
ひのきの棒から、こん棒をすっ飛ばして…ようはこん棒を買わず。
もうちょっとゴールドを溜めて、一気に銅の剣を購入するパターンが多いと思うんです。

 

 

用は、こん棒にお金を使って、さらに銅の剣を買うのはゴールドの無駄というか、そういうことを思い。
こん棒よりもうワンランク上の銅の剣を買うわけですね。
そうすることで、こん棒を買うお金を節約できて、一気にパワーアップできるわけです。

 

 

実際にゲームをプレイしていると、そういうことを考えるようになります。
たしかにひのきの棒より、こん棒のほうが強いわけですが。
こん棒よりも、銅の剣のほうが強いわけで。

 

じゃあこん棒を買わず、一気に銅の剣を買ったほうが節約になるというか。
むしろこん棒を買うことは、悪手だと思う人が多いと思います。

 

 

結局装備できるのは1つですから。
こん棒を買っても、それより強い銅の剣を買えば、こん棒は不要なものになってしまうわけですね。

 

 

で、スポーツの話になるわけですが。
多くの人は
「少しでもよくなればいい」
って考えなわけで。

 

用はドラクエで言うのなら、ひのきの棒からこん棒になっただけで満足なわけですね。
その上に銅の剣があっても
「ゴールドを貯めるより、さっさとこん棒を買ったほうがいい」
な思考になるわけです。

 

 

たしかにひのきの棒で戦うのは、弱いのでめんどうだったりするので。
さっさとこん棒を購入したほうが、楽になるのは確かだと思います。

 

でもひのきの棒で我慢してゴールドを溜め、銅の剣を購入したほうが。
こん棒で戦っている人より、上にいけるのは確かだと思います。

 

 

スポーツっていうのは、こういう思考にどうしてもなれないわけですね。
それはファンは当然として、運営しているところもそうだと思います。

 

だから、多くの人はNBAでタンクをしているチームを、あまりよく思わなかったりします。
実際自分もタンクをするっていうのは、どうかと思ったりするんですが。

 

 

でも実際はさっきのドラクエのたとえと同じで。
中途半端な武器を買うぐらいなら、弱い武器を装備しているところから、一気に強い武器を手に入れたほうが可能性があるわけで。

 

 

当然、狙っている目標が高いところほど、そういう戦略をとってくると思います。
NBAでの一番の目標は優勝だと思うので、優勝を狙っているチームほど、そういう運営をしてくると思います。

 

ただ、優勝の1点だけを狙うとなると、ちょっとひどすぎるというか。
いくら優勝を狙っても、どうにもならないところもあると思うので…。

 

もしNBAでの成功がベスト4とするのなら、そういう運営をすることで成功に近くになることはできると思います。
76ersなんかはタンクをしていたから、今ではベスト4ぐらいは狙えるぐらいのチームになっていると思います。

 

 

 

 

 

目標が定まっていないと補強が中途半端になる

結局のところ、多くのファンも運営も
「今よりよくなればいい」
って思考になっているわけで、そういう思考になっている間は優勝という頂点は遠いように感じます。

 

人によっては
「少しずつ、確実にパワーアップしていけばいい。それを積み重ねて最終的に優勝にたどり着くのを目指す」
というのを狙っているかもしれません。

 

でもNBAの選手やチームというのは

  • 年齢
  • サラリーキャップ
  • 移籍

こういうものがあります。

 

なので、少しずつ確実にパワーアップなんてやっていれば、いつまでたっても優勝という頂点にいけないのは当然というか。
それで優勝ができたら、それはそうとう運がないと厳しいものな気がします。

 

 

もし目標が
「プレイオフ進出」
っていうのなら、補強は
「今よりもよくなればいい」
って感じのものでも、十分目指せるところはあると思います。

 

でも、そういう今よりよくなればいいっていう補強を続けても、優勝には遠いわけで。
それがわかっているチームはタンクをするというか。
目標というか、狙っているところがもっと上のところを狙っているのだと思います。

 

 

ファンの多くは
「ひいきのチームが少しでもパワーアップすればうれしい」
って感じだと思います。

 

でも、さっきのドラクエの例えでもそうですけど。
実際にプレイしていて、今よりも強くてももっと強い武器があるのなら
「強い武器を買うためにお金を貯めよう」
的な考えになる人が多いかと思います。

 

つまり、タンク的なことをする考えになると思うんです。
それがなぜかというと、ゲームをやっている人の目標は、ゲームのクリアーだからだと思います。
ゲームをプレイしている人にとっては、攻撃力を少しでも上げるのが目標なのではなく。
ゲームのクリアーというところを狙ってプレイしているわけで、そういうプレイになってくるのだと思います。

 

 

なので、そう思うと
「なんでもっと多くのチームがタンクを狙わないのか?」
的なことを最近は思ったりします。
多くのチームは優勝するのを目標としていると思うんですが。

 

「その補強で他のチームより上の戦力になったの?」
と考えれば、そこまでの補強をしたチームはごく一部というか。
そういう補強ができるチーム自体が限られていると思います。

 

 

自分もつい最近までは
「ひいきのチームが少しでも強くなればうれしい」
的なことを思っていたんです。

 

で、試合を見て
「あそこがダメだった。もっとこうすればいい」
的なことを思っていたわけですが。

 

 

今考えてみると、それはカモ的思想だったと思います。
株をやって学んだんですが、対戦相手がいるものは、いくら自分がよくなっても、相手がそれ以上ならどうにもならないわけです。

 

前も書きましたけど、NBAは試合数が82試合だっけかな。
82試合あるのなら、83勝することは絶対に不可能です。

 

つまりひのきの棒から、こん棒になって喜んでいるのなら。
ひのきの棒から、我慢して銅の剣に変えたチームには、いずれ負けることになるわけです。

 

 

もちろん、試合っていうのは、選手のやりようというか、戦術的なものでも変わってくるので。
こん棒で銅の剣を装備している相手に勝つこともあると思います。
ただどちらのほうが有利なんていうのは、誰にでもわかりますよね。

 

 

いや、最初のほうにも書きましたけど。
別にタンクをすればいいってことを言いたいわけではなく。

 

こういうスポーツでもなんでもそうですけど。
本質的なものというかな。
そういうのがわかっているようでわかっていないことって多いと思います。

 

 

スポーツ漫画とかでも
「うまくなれば勝てる」
的な思想な感じで進んでいくと思います。

 

主人公側は、合宿でもなんでも、なんかハードなトレーニングをすれば、勝手に勝ち星がついてきますけど。
実際はそうではないですよね。

 

それで簡単に勝てるのなら、相手チームはその主人公側より、もっとハードなトレーニングをすればいいだけです。
そして相手チームが主人公側よりハードなトレーニングをしてきたのなら。
主人公側は、その相手がやっていたハードなトレーニングより、よりハードなトレーニングをすればいいだけの話になります。

 

つまりスポーツなんていうのは、ハードなトレーニングをしたもの勝ちになりますけど。
リアルの世界で、それで勝敗が決まると思っている人は、ほぼいないはずです。

 

 

こういうのは、勝ち星の奪い合いであって。
どんなにこちらが前より良くなったとしても、相手のほうがより強いのならどうにもならないです。

 

そしてNBAで優勝っていうのは1チームだけですから。
普通に考えれば、一番勝てるチームが優勝できるわけですから。

 

「少しでも良くなって、前シーズンより勝ち星が増えればいい」
ってところでは、当然優勝はできないわけです。

 

 

単純に考えると、ネッツが補強がいい感じになっていますけど。
優勝を狙うのなら、ネッツ以上の戦力を持っていないと厳しいと思うのが普通だと思います。

 

もし目標が優勝の1点だけなら、優勝できるのは1チームだけですから。
「ネッツより戦力が劣りますが、どうにかして優勝を狙います」
っていうのは、ちょっと無理があるように思います。

 

たしかにどこかでネッツがヘマをして、ネッツが優勝できない可能性はありますけど。
ネッツがヘマをしなかったら、ネッツより戦力が劣るチームは優勝できなくて当然な気がします。

 

普通に考えれば、そんなのは簡単にわかるはずなのに。
なぜかスポーツの世界においては、それを見て見ぬふりをするケースが多いように感じるような…。

 

 

それがわかったのならどうするかというと。
優勝の1点だけを狙っているのなら
「今シーズンは諦めて、タンクをして今後のシーズンに備えます」
っていうのが、正解なように思います。

 

優勝できるのは1チームだけですから。
でもそれだとひどすぎるので、最初のほうに書いたベスト4が成功だとするのなら。
イーストとウエストでベスト2に入れるのか?

 

そう考えても、ペイサーズの現在は、バックスとネッツと比べても劣っているように感じますし。
実際それ以外でも、セルティックスあたりと比べても、ちょっときつく感じるので…。

 

 

そこらへんは運営の難しさだと思いますね。
たしかに今シーズンはギャンブルするシーズンでもないと思うので。
ペイサーズは、まったくオフに動きませんでしたけど、それは正解だったと思います。

 

ブルズあたりは、結構動いて選手が変わりましたが。
ブルズの現状でベスト4までいけるのかというと、難しいと思います。
ただブルズの目標がプレイオフに進出というのは話は別ですが。

 

 

こういうところの運営の差っていうのは、ファンはほとんどわからないと思うんですが。
ここがうまいチームは伸びてくると思います。

 

セルティックスあたりは、ビッグ3だか4だかいましたけど。
ネッツに大量にトレードして、ドラフト指名権を獲得しました。
それらがあったから、今はかなり安定した戦力を持っていると思います。

 

 

でも当時考えれば、セルティックスのファンからすれば
「トレードしなければプレイオフいけたでしょ」
なことを思っている人は多かったかも?

 

 

来シーズンのことを考えるファンは多いと思います。
でも、2年後3年後を考えるファンは少ない気がします。

 

まぁそれは結局スポーツっていうのは、なんだかんだで
<<他人事>>
だからだと思いますね。

 

 

ドラクエの話でもそうですが、そうやって自分でプレイするとなると。
その後のことまで考えると思うんですが。

 

スポーツなことになると、基本他人事なので、即効性を求めるというか。
「前より強ければそれでいい」
って思考になりやすいのだと思います。

 

 

優勝に近いチームと、優勝に遠いチームの差は、運営のところが大きいのかも。
もちろん、よさそうな選手をひっぱってきても、それが期待外れなこともあると思います。

 

よさそうな選手で、実際いい選手でも、なかなか勝てないウルブズあたりは、見えない何かがあるのだと思いますけど。
でも、他のチームのフロントなら、ウルブズがなかなか勝てない理由っていうのを具体的に上げれるのかも?

 

 

ただ一般層からしたら
「ウルブズは前シーズンがダメだったから、今シーズンもダメなんじゃね?」
的な予想で、実際シーズンがはじまったら、そんな感じになることが多いわけで。

 

ただそういうのでも、つきつめていけば、なぜダメなのか理由があったりして。
他チームのフロントになると、その点をわかっていたりするチームもあったりするのかも。

 

それがわかっているチームには、わかっていないウルブズが勝つのは厳しいと思います。
いや、ウルブズがなぜ勝てないのか、ウルブズのフロントがわかっているのかもしれませんけど。
でもわかっているのなら、そこをどうにかすればいいわけで。
それをどうにかしないのはおかしいので、やっぱりわかっていないのだと思うんですが。

 

 

ウルブズの名前を出して悪かったですが。
でも他のチームもそんなものだと思います。
自分はペイサーズのファンですけど、実際他のチームからしたらペイサーズがなぜプレイオフで勝てないのか。
そういうところも、気づいているチームがあったりするのかもしれません。

 

もしそういうチームがあったのなら、プレイオフで勝てない理由がわかっていないペイサーズは。
そのチームに勝つのは相当難しいと思います。